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BHセミナー「アリストテレス読書会」 レジュメ (生成消滅論・2巻第1章)

BHのオンラインセミナー アリストテレスの生成消滅論の読書会用のレジュメです。

2巻第1章の担当です。京大版をまとめました。
 
既出のもの
混合、接触、作用と被作用、端的な生成と消滅
 
四元素に対して考察
生成と消滅は感覚されうる物体があるから起こる
感覚されうる物体の基を質量とする
この質量が何か、何種類かについては諸説ある*1
 
反論:アナクシマンドロスのト・アペイロンに対して
四元素とは別に基になる1つの質量がある
それは物体的なものであり、諸属性から離れて存在する
物体的なものは熱と冷、乾と湿の組み合わせからなるはずである
つまり四元素のいずれかであるため、四元素とは別になる
 
反論:プラトンに対して
「あらゆるものの受容者」が存在する
(これは a. 四元素を離れて存在する場のようなもの b. 四元素を生成する基 の両方の意味で解される)
「あらゆるものの受容者」が四元素を離れて存在すると明言していない
プラトンは四元素の生成を説明するときは二種類の三角形を使っていて、全くこれを用いていない
そもそも平面が第一質量っておかしい
 
四元素をさらに分解すると、熱や冷などの反対である性質=反対対立とそれらの性質の基体となる質量となる*2
反対対立の種類、数については別途議論の必要あり

 

*1:四元素の中のどれかか、または別のものか

*2:よって、質量が第1のもの、反対対立が第2のもの、四元素が第3のものとなる